アメリカのロングトレイルでハイカーが飲むものとは? ~ 河西 祐史 ~

■Drink much water

前回は行動食でしたが、ハイカーにとって飲み物も大切です。

アメリカでは、ある若いアメフトのスター選手の死を期に

熱中症/脱水症状への知識が周知され、

水分およびElectrolyte(電解質)の摂取が盛んに叫ばれるようになりました。

“Drink much water ! “は、夏場のロングトレイルでも合言葉となりつつあります。

一方で、デトックスブームに端を発する大量の飲水による死者も出ていたりして、

水分の摂りすぎを恐れるハイカーもいる。厄介な文化です。

浄水方法は別にまとめるとして、

今回はアメリカ・ロングトレイルを歩いてみて、

ハイカーたちの飲み物について個人的視点でまとめました。

スポーツドリンク

まずはスポーツドリンクから。

左は世界No.1スポーツドリンク、ゲータレード。スーパーでこんな粉末が売ってます。

ゲータレードはほぼ塩分と糖分だけ。

参考に、右は水に溶かすとオレンジ風ドリンクになる「タング」。

他のミネラルやビタミンも含みますが、日本人には違和感も?

こちらはアメリカでゲータレードに次いでメジャーなスポーツドリンク、パワーエイド。

粉末はちょっと珍しいかも。

ハイカーは、必要な量をプラスチックの袋に移して持ち歩くことが多い。

自分は二重にしてます。

ビタミンなどを含んだ粉末のエナジードリンクは小分けタイプもあります。

Nuun(ヌーン)に代表される錠剤タイプは、

量が正確にカウントできるという理由でファンが多いです。

電解質の補給がメインで、糖分はちょっぴり。ビタミンは含まないのがほとんどです。

そして2014年には、こんな濃縮液体タイプが大ブレイクしました!

ボトルにチュッチュッと注ぎ、水と混ぜるだけ。しかし注意が必要です。

上の写真左のプロペルと

下の写真の濃縮液体タイプMio(ミオ)ブランドのミオ・フルーツパンチは

フィットネスドリンクなどと呼ばれ、糖分とナトリウムを含みません(カリウムは含む)。

ハイカーにはちょっと不向きなので内容をチェックし承知して使いましょう。

濃縮液体タイプは、基本的にゼロカロリー。

糖分が無いから濃縮してもサラサラになっているのです。

代わりに、例えばミオのスポーツ向けフレーバーなどは、

塩分・ビタミンB群にカフェイン(!)を含みます。

ホットドリンク

続いて、温かい飲み物。

燃料も調理器具も限られるシチュエーションでは、温かい飲み物は贅沢品です。

アメリカといえばまず何を置いてもコーヒー。

インスタントで長らくハイカーの定番とされてきたのは、

ネスカフェの「テイスターズ・チョイス」。スティックタイプが愛されて来ました。

そのハイカー市場に、巨人スターバックスが参戦(笑)!

2013年、スターバックスは

パシフィック・クレスト・トレイル(PCT)のトレイルエンジェル宅に、

写真のVIA(インスタント。大きいほうはアイスコーヒー用)を大量に寄附しました。

その行為は「ついにロングトレイルも広告戦略の舞台と成り果てたか」という

嘆きと一部の反発を生みましたが。

結果、「インスタントにしては美味い」と好評で、一気に愛用者を増やしました。

考えついた広告担当は天才かも。

自分はなるべく本物のコーヒー(豆を挽いた粉)を持つようにしています。

豆はスーパーで購入。

アメリカのスーパーでは、スターバックス、ピーツ、コーヒービーン&ティーリーフなどの

有名コーヒーチェーンの他、ダンキンドーナツなどもブランドの豆を売っていて楽しいです。

ドリップ後の豆については「生分解性だから野外で捨てても良い」という意見も多いのですが、

自分は基本的に持ち帰って街で捨てています。

ドリップするには注ぐ側と受ける側で容器(鍋)が二つ必要になるし。

軽量を心掛けると、持つのは中々決意がいりますが。

チョコレートが大好きなアメリカ人は、

SWISS-MISSなどのクラシックなココアパウダーをトレイルに持っていく人もいます。

こんな「子供が朝、牛乳に混ぜるチョコ」もまたアメリカの文化。

ミネラルを含むのがポイントで、コーヒーに入れて飲みます。

「飲み物でカロリーやミネラルを摂る」方向性をとことん追求した結果、

プロテインドリンクの粉末を持つようになったハイカーもいます。

キッチリと消費カロリーを計算して日程に必要な分を持つのですが、

そこまでする人はだいたい鍋もガスも持っていないので、

コレは温かい飲み物じゃないか(笑)。

お茶。アメリカには「カフェインフリー」を好む人々もたくさんいて、

無数と言っていいほど様々なハーブティーが売られています。

ティーバッグになっているものも多く、健康嗜好のハイカーたちに好まれています。

もちろん、紅茶をベースにフレーバーを加えたハーブティーもたくさんあるのですが。

なぜか緑茶にもフレーバーを加えてしまうんですね!

一応、シンプルな紅茶や緑茶も流通しています。

でも緑茶は、フレーバー入りのほうが多いです。

トレッキングや登山で持っていく飲み物も用途や好みによって人それぞれだと思います。

これからアメリカのロングトレイルを歩いてみよう!という方に、

少しでも参考になれば幸いです。

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