いよいよ今月開催!「山の恵みの映画たち2019」上映作品『ヒマ ラヤの聖峰 ナンダ・コット征服』は幻の山岳ドキュメンタリー!

(写真協力:毎日映画社)

山形ドキュメンタリー映画祭のプレイベントとして、「やまがたの山語り 山の恵みの映画たち2019」が3月15日、16日、17日の3日間、山形で開催されます。そこで今回は、山形国際ドキュメンタリー映画祭プロジェクト・マネージャーの高橋卓也さんに『ヒマラヤの聖峰 ナンダ・コット征服』をご紹介頂きました。

幻の山岳ドキュメンタリーが、80年の時を超えてスクリーンに!

写真協力:毎日映画社

 

『ヒマラヤの聖峰 ナンダ・コット征服』  撮影:竹節作太/1936年/28分

時は、戦争の足音が聞こえる1936年、立教大学山岳部の若者たちが目指したのは前人未到の聖峰ナンダ・コット。これは日本人初のヒマラヤ登頂となる偉業への挑戦でした。映像やナレーションの節々からは、戦争へと向かう時代の雰囲気が濃厚に漂ってきますが、それも時代の記録というものでしょう。偉業に挑む隊員たちの高揚感、現地ポーターとの生き生きとした交流、そして吹雪の一瞬の切れ目を狙っての登頂の瞬間を捉えた素晴らしい映像は、臨場感あふれるナレーションと相まって、一瞬も目を離すことのできない濃密な28分間となっています。

山岳映画史に残るこの記録を撮影した大阪毎日新聞の記者 竹節作太は、クロスカントリーでオリンピックに出場経験があるほどの雪のスペシャリストでした。今のように軽量かつ高機能な装備などなかった時代。10キロを超えるゼンマイ式のカメラと大量の35mmフィルムを背負っての登山は、それだけでまさに冒険と言えるでしょう。標高6,000メートルを超える極寒のなか、フィルムの詰め替えのために手袋を外すと、一瞬にして指が凍えて動かなくなったという極限の状況下で撮影された登山映像は、まさに圧巻です。

実は、この傑作山岳ドキュメンタリーは、戦争のどさくさのさなかに行方知れずとなってしまいます。しかし2016年、この作品は日本山岳会(東京・市ヶ谷)の倉庫で奇跡的に発見されました。なんと撮影から80年後のことでした。長い眠りから覚めた本作が、デジタル化され映画館で一般公開されるのは、「山の恵みの映画たち2019」が初めてとなります。標高6,867メートルの未踏峰に挑んだ若者たちの姿が、80年の時を経てスクリーンに躍動します。お見逃しなく!

◯山の恵みの映画たち2019 上映日:2019年3月17日[日] 15:30~15:58
*同時上映:『標高8,163m マナスルに立つ』(15:58?17:35)。チケット1枚で両作品をご覧いただけます。

 

「やまがたの山語り 山の恵みの映画たち2019」 のテーマ

1989年から隔年で山形市内で開催されている「山形国際ドキュメンタリー映画祭」。「山の恵みの映画たち」はそのプレイベントとしてこれまで2014、2016と2回の開催(特集上映とトーク)が行われました。東北や北陸をはじめ、関東や関西からも多くの参加者が集まり、「自然と人間の関わりをあらためて知る、見つめる」という思いを共有できる素敵なイベントです。

そして第3回目となる今回は、山とつながる川や海からの視点を取り入れた作品をラインナップ。自然の循環、暮らし、芸能、伝承、冒険、戦さ、環境汚染、縄文、発見、喪失、再生、生きてゆくこと、そして・・・まさに森羅万象への旅に誘うプログラム。是非この機会に山形まで出かけてみてはいかがでしょうか。

YIDFF 2019 プレ・イベント やまがたの山語り 山の恵みの映画たち 2019 の情報はコチラ

記事協力: 山形ドキュメンタリー映画祭プロジェクト・マネージャー 高橋 卓也

 

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