旅を愛する「冒険小説家」椎名誠。多彩な才能を持つ彼の作品をご紹介

椎名誠(1944年~)は、小説家、エッセイストです。「昭和軽薄体」といわれるコミカルで庶民的な作風が広く支持されています。旅を愛し、人を愛し、世界各地を探検したルポルタージュも多くあります。多彩な彼のおすすめ作品や人物についてご紹介します。

椎名誠はどんな人?

引用:facebook「Makoto Shiina」

本名は渡辺誠。エッセイストの渡辺一枝さんと結婚され渡辺の姓に入りました。

サラリーマンから作家になるまで

東京世田谷の三軒茶屋で生まれ、小学6年生のときに父親が亡くなり勉強志向を放棄します。東京写真大学をを中途退学し、SF好きの上司がいる会社に入社。1979年から小説や写真の作家活動に入る。エッセイ、旅ルポなどの分野で著書は300冊を超える。写真と文章による表現に傾倒。写真と小説というジャンルに切り込みます。

無類のビール党

大のビール好きで知られ、椎名誠といえばビールというイメージがありますが、ウイスキーも大好きだといいます。なるほど、焚き火の前ではウイスキーをちびちびの方が合いますね。著書に『酔うために地球はぐるぐるまわってる』というお酒にまつわるエッセイも出版されています。

車は洗車しない!?

日本人はピカピカに車を磨くけれど、外に置く車は雨が洗ってくれるといい、洗車はしないそうです。ちなみにフランス人はあまり洗車しないといわれています。

椎名誠のおすすめ作品

趣味は焚き火、キャンプ、どこか遠くへいくこと。そんな椎名誠のおすすめの作品をご紹介します。

『哀愁の町に霧が降るのだ』1981年~1982年

引用:amazon

「おもしろかなしずむ」というユニークな新語を生み出した椎名誠の自伝的な小説です。男の強さと優しさを描いた彼の代表作で、高い評価を受けています。この作品を書いていたとき彼はまだサラリーマンでした。下巻を書くころにはサラリーマンを辞めて小説家に専念しています。テンポがよく軽妙な文体で、どんどん椎名ワールドに引き込まれていきます。

定本『岳物語』(がくものがたり)1998年

引用:amazon

「岳物語」と「続岳物語」を一冊にまとめたものが定本「岳物語」です。椎名誠の私小説で、実際にあったことがベースとなって書かれています。「岳」は登山が好きな両親の間に生まれた息子さんの名前です。彼が29歳のときに生まれた「渡辺岳」と家族の物語です。

毎日がドラマ的出来事の連続だったと書かれていますが、テンポの良い語りが面白くて「岳物語」はベストセラーになりました。物語は岳が中学生になったところで終わっているので、多くの読者から続きを読みたいという声が寄せられました。しかし、中学生になった岳のことを題材にして書くのは申し訳なく思い、続きは書かれていません。

ちなみに、登場人物に岳のお姉さんが全く出てきませんが、自分のことを書いたらダメだからと言われたからなのだそうです。

椎名誠のSF小説おすすめ

意外に思われる方も多いと思いますが、椎名誠は小説家になる前からSFに興味があり、『アド・バード』のイメージはかなり以前から頭の中にあったといいます。

『アド・バード』1997年

引用:amazon

『哀愁の町に霧が降るのだ』に登場する目黒孝二氏にSFを書かないかと誘われたのがきっかけとなりました。『アド・バード」は日本SF大賞を受賞したSF長編小説で、椎名ワールドを思う存分楽しめる作品です。

『武装島田倉庫』、『水域』と合わせて椎名誠のSF3部作といわれています。3部作の中でも『アド・バード』はストーリーが面白く人気がある作品です。長編小説が苦手な方は『水域』をおすすめします。

 

世界中を冒険して執筆し続ける

地球の真裏にあり、風が世界一強く吹くパタゴニアが世界で一番好きな場所だという椎名誠さん。現在は75歳ですが今も冒険の旅が趣味で、そのために毎日のトレーニングは欠かさないそうです。極辛党の彼は旅先で特大のタバスコを3本買って、こっそりとそっくりそのままカレーに入れてスタッフに振舞うなど、奇想天外なことをしてしまう椎名さんに思わず笑ってしまいます。『わしらは怪しい探検隊』シリーズなども面白いので、ぜひ手に取って読んでみてくだい。

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